blog

作成日 : 2026/02/04
更新日 : 2026/02/04

2025年 年末の一冊(二冊目)

配られたカードで、どう生きるか。スヌーピーが教えてくれた「心の整え方」

毎年恒例となっている年末の「タイトル買い」。今年は例年になく時間にゆとりがあり、平積みされた新刊だけでなく、書棚の奥までゆっくりと視線を巡らせていました。そこでふと目に飛び込んできたのが、スヌーピーの背表紙。それが、今年2冊目となる運命の一冊『迷いを手放すスヌーピー』との出会いでした。

スヌーピーというキャラクターには、以前から不思議な魅力を感じていました。

「配られたカードで勝負するしかないのさ。それがどういう意味であれ。」

「安心っていうのは、車の後部座席で眠ること。前の席には両親がいて、心配事は何もない。」

かつて耳にしたこれらのフレーズは、聞く側の状況によっていかようにも解釈できる奥深さがあり、私の心に強く刻まれていたのです。そんな「人生の断片」が詰まった本であればいいなと願い、迷わず手に取りました。

本書は、スヌーピーたちの日常を描いた四コマ漫画と、その底流に流れる思想を「禅語」で読み解いていくという、ユニークな構成になっています。

読み進める中で出会ったのは、今の私たちが抱えがちな重荷をそっと下ろしてくれるような言葉たちでした。

  • 他者の承認を必要としない強さ
  • 「こうあるべき」という理想像への執着を手放すこと
  • 実体のない不安に形を与えず、そのまま消し去ること

少し大胆な言い方をすれば、この本が伝えているのは「結局のところ、自分自身を一番に愛し、慈しむこと(自分が一番かわいい、を貫くこと)こそが最良の道である」ということではないでしょうか。他者との向き合い方も、自分の心の解釈一つで、いくらでも穏やかなものに変えていける。そんな力強い肯定感に満ちていました。

一冊目の『エレガントな毒の吐き方』が、社会の中でしなやかに生きるための「人文学」だとすれば、この本は自分自身の魂を平穏に保つための「哲学」でした。

知的な刺激と、深い安らぎ。この二冊が揃ったことで、例年になく心穏やかな年始を迎えることができたように思います。